皆さんにはきっとお気に入りのサングラスがあると思いますが、そのサングラスはどのぐらいの期間お使いでしょうか?
サングラスは使っているうちにどうしてもレンズに傷が付いたり、痛んできますが、間違った方法で保管していると傷んでしまい、場合によっては目を傷めるサングラスになってしまう可能性もあります。
せっかくのお気に入りサングラスなのですから、少しでも長い期間愛用したいものです。
サングラスの特にレンズに優しい保管方法についてご説明しましょう。
サングラスのレンズが傷むという意味
サングラスを使っているうちにレンズが傷んでくる、また間違った保管方法では傷んでくるとご説明しましたが、サングラスのレンズはどのように傷んでくるのでしょうか。
ガラスレンズは落としただけでも割れてしまう
透明度が高く、レンズそのものに硬さがあるため、視界がクリアで像が歪まず、目が疲れにくいガラスレンズは、強い力がかかると簡単に割れてしまいます。
サングラスを使用している時なら、頭に乗せていて、うつむいた拍子に落としてしまう。
またかけようとして手が滑って落としてしまうこともあるはずです。
落ちた場所が草の上などであれば割れることはないでしょうが、硬い地面に落としてしまうとあっけなく割れてしまいます。
保管している場合なら、上に何か重いものを乗せてしまった、高いところに置いていたが落としてしまったなどで簡単に割れてしまいます。
プラレンズは傷が付いてしまう
レンズそのものが軽いため、スポーツサングラスのジャンル以外にも多くのサングラスで用いられているプレスチックレンズは、ガラスレンズと比較するとどうしても柔らかいため、傷が付きやすくなってしまいます。
ポリカーボネイト製のレンズなどの場合、強い力が加わっても割れないと説明されてはいますが、高いところから落としてしまうと割れはしないものの、表面に傷が付いてしまうことは避けられません。
上の画像はポリカーボネイト製のレンズを装着したスポーツサングラスのレンズに付いた傷を撮影したものです。
赤丸内に幾つかの傷がついていることが分かるでしょうか。
画像では分かりにくいですが、赤丸内の右下の傷が一番大きく付いています。
これはサングラスを頭にかけていて、下を向いた拍子に硬い地面に落としてしまい、傷を付けてしまったものです。
この傷で視界がみえなくなることはないものの、常に視界に白っぽいものが常に映り込むようになり、使いづらくなっています。
結局、割れないプレスチックレンズは目を保護することはできますが、傷が付くことは避けられず、そうなるともう使えないのと同じです。
つまり保管状態がいい加減だと、落としたり、何かに擦れただけで傷が付いてしまうことも考えられるわけです。
UVカット機能の劣化
目に紫外線が入ってくると白内障などの眼病の原因になるだけでなく、メラニン色素を放出し、日に焼けたわけでもないのに肌が黒くなることが知られています。
このようなことを防ぐためにも、サングラスのレンズにはUVカット機能が備わっているものがほとんどです。
サングラスレンズにUVカット機能を持たせるためには2つの方法があります。
ひとつはレンズの表面にUVカットコーティングを施す方法です。
そしてもうひとつの方法として、レンズを作る際に紫外線を吸収する物質を練り込むというのがあります。
しかし問題は、どちらの方法で作られたレンズであっても、UVカット機能は5年ほどで劣化してくるという点です。
UVカットコーティングは非常にデリケートなために傷が付きやすく、5年も使用しているとコーティングがあちこち剥がれてしまいます。
一方、紫外線吸収物質を練り込む方法は、その吸収材に紫外線を取り込める量が決まっており、吸収量が限界に来るとそれ以上機能しなくなってしまいます。
つまり、サングラスの使用頻度が多くて傷が付いてしまった場合や、紫外線を浴びている時間が長いほどUVカット機能の劣化が早く訪れるということです。
そして厄介なのは、サングラスレンズにUVカット機能の劣化が起こっていたとしても、それを目視で確認することはできず、眼鏡屋などでチェックしてもらうしかないということです。
しかも劣化したレンズの機能を回復させる手立てはないため、劣化をできるだけ遅らせることが重要になります。
サングラスの最適な保管方法
サングラスを保管するには、上で説明したような「レンズの割れ」「レンズの傷つき」を防がなければなりません。
またUVカットコーティングを施したサングラスレンズの場合は、少しでも傷が付かないようにすることで「UVカット機能の劣化」を防ぐこともできます。
そして紫外線吸収物質を練り込んだサングラスレンズの場合は、保管中に紫外線を浴びないようにして「UVカット機能の劣化」を防ぐ必要があるわけです。
具体的保存方法
最適なサングラスの保管方法は、レンズ部分をクロスで包んで、サングラスを購入した時に付属していたケースに入れておくことです。
クロスで包んでおくのは、レンズ表面がケースの内側に擦れることが無く、傷が付かないようにすると同時に、万が一、何らかの衝撃が加わった際には、衝撃をケースとクロスで防ぐことができるからです。
またサングラスケースに入れておくと、紫外線が当たることも無いため、「UVカット機能の劣化」も防ぐことができます。
さらにサングラスを入れたケースは、直射日光が当たらず、高温になりすぎない室内に置いておくようにしましょう。
高温になる場所での保管はレンズだけでなく、フレームが歪んでしまうなど、良いことはひとつもありません。
まとめ
気に入って愛用されているサングラスを、少しでも長く使い続けるために重要な保管方法についてご説明しました。
レンズの割れや傷は目で確認することができますが、UVカット機能の劣化は目視しただけでは分からないケースがほとんどです。
UVカット機能が劣化したサングラスをかけるのは危険で、サングラスの意味もありません。
ご自身のためにも、正しい保管方法で愛用のサングラスを守ってあげてください。